医療現場の事務仕事に求められる条件を満たすには
医療事務としての経験値は必要？
様々な仕事につきものなのが、書類の作成やデータの入力といった事務仕事です。企業や会社によって事務仕事の進め方は異なりますが、例えば経理なら勘定科目別に仕分けるといった具合に、作業に共通点があると考えられます。けれども医療における事務は、そもそも計算の仕方が特殊です。医療費は点数で計算され、その点数を元に医療費が算定される仕組みとなっています。したがって、この点数計算の仕組みを理解していないと、医療事務を行うのはかなり難しいと言えるでしょう。さらに、かつては手作業で行っていた診療報酬明細書の作成は、今ではすべてコンピュータ化されています。レセプトと呼ばれる診療報酬明細書を作成する専門に作られたコンピュータ、通称レセコンの操作に関する知識も必要です。これらを総合すると、医師がコンピュータに入力したカルテを見て、どの診療が点数に反映されるかを読み取る力と、レセコンに確実に入力する力の両方が求められます。どのくらいの経験値を要するか否かは医療機関によりますが、医療事務の知識自体が最低限の経験値として必要なのは明らかです。
就職・転職を有利に進めるためには？
医療事務は民間の資格ですが、資格を取得しておくことで知識を持っていることが明確になるため、就職に有利になります。したがって、まずは資格を取得することが、就職活動を有利にしてくれるでしょう。医療機関で実際に医療事務の仕事を始め、経験を積んだら、より条件の良いところに転職することが可能です。総合病院で幅広い診療科の医療事務を経験したのなら、開業医の元では比較的楽に仕事が出来るでしょう。というのも診療科が絞られるため、算定する範囲が総合病院に比べて狭まるからです。あるいは、人材派遣会社を経由して転職する方法もあります。派遣社員として従事した方が一般的に時給が高いため、同じ時間の仕事でも、より多くの給料をもらえるでしょう。
